帰宅後、部屋で陵の帰りを待っていたら、メールが届いた。

引き継ぎに手惑い、少し遅くなるらしい。



これから起こることを考えると、否が応でもドキドキする。

時間が遅くなればなるほど、そのドキドキは増して行くばかりだ。

陵には、伝えたい言葉がたくさんある。

泣かないで、全部上手く言えるといいな...........



10時を回った頃、窓を叩く音がした。

稜、やっと帰ってきたんだ。

もしかしたら、この合図も今日で最後になっちゃうのかな。

そう思うと、まだ陵の顔も見ないうちから、切ない思いでいっぱいになる。