入学式も終わり新しい教室へと向かった。

同じ部活の子も多いし、面白そうな男子ばかり。

私は安心してみんなのいる輪の中へと入っていった。


ガラッ。

「はーい、席ついてー。」

新しく私達の担任になった先生が入ってきた。

「じゃあ、クラス替えしたことだし、自己紹介からしようか。」

・・・めんどくさ。


ぼーっと外を見ていたら私の番になった。

「じゃあ次、工藤さん。」

「工藤利愛です。部活は女子バレー部。
趣味は・・・読書?得意な教科は国語、苦手なのは理科。
よろしくお願いします。」


適当に終わらせ、席に着くと「はい次ー・・・。」

はぁ。
ため息しか出ないほど退屈だった。



―キーンコーンカーンコーン―

「じゃあ、今日はここまでだから。」


さすが入学式。
終わるの早くて助かった。


「じゃーねー!」

みんなそれぞれ声を掛けて教室を出て行く。

私もそれに紛れるようにして教室を出ると2-1へと足を進めた。

「桃ーかえろー。」

「あっ、莉愛ー。帰ろ帰ろー。」

彼女は「楠木 桃」小学校からの親友だ。