嫌いなアイツは前の席【完】




お互い無言のまま下駄箱まできた。



そろそろ午後の部が始まる事もあって、下駄箱には人はいなかった。



「ねぇ‥」


私がそう言い掛けたとき、アイツがグイッと私を抱き締めた。



「ちょっ‥」



「‥‥‥でよ‥」



「え?」








「あんまり心配させないでよ」