「なーんだっ。好きな人とかだったら面白かったのに」 私は智美わそんな言葉を聞きながら、内心ほっとしていた。 好きな人とかじゃなくてよかったって。 「あっ!!」 突然智美が叫んだ。 「なっ、なに!ビックリするなぁ!」 「優くんが来てるぅっ!!」 智美はそう言うと、まだ競技は終わってないのに行ってしまった。 私も智美がいないなら応援席に戻ろうと思い、立ち上がった。