「位置について、よーい‥‥パンッ!」 それを合図に第1走者が走り出した。 紙を引いて喜ぶ人、嫌そうな顔の人、恥ずかしそうな顔の人がいた。 その人たちは客席や応援席からお目当ての人や物を見つける。 「やっぱこれ毎年面白いね」 理子ちゃんはクスクスと笑いながら言った。 「でもやる側は大変だろうね」 私も笑いながら返事をした。