嫌いなアイツは前の席【完】




なに‥それ‥。



自分の頬が熱くなっていくのを感じる。



「あれ?反発しないの?」



そんな私を不思議な顔で見てくる。



「かっ、からかわないでよっ!」



「からかってなんか無いよ?俺はいつでも本気」



そう言った奴の顔はいつもとは違う真剣な顔だった。



「俺が可愛いと思う女の子も綾乃だけ」


奴はそう言って手をぽんっと私の頭に乗せた。



私は何も言えなくなり、奴を見つめた。