嫌いなアイツは前の席【完】




着いた先は、神社の奥にある階段。



屋台の方とは少し道がそれているから、人はまばら。



そして階段を半分上ったところで拓真が腰を下ろした。




「ほい、綾乃も座って」


拓真は隣をぽんぽんと叩く。



私は少し距離を開けつつ隣に座った。



「あ、かき氷‥」


まだ手をつけていないかき氷は少し溶けていた。