嫌いなアイツは前の席【完】




「たこ焼き、焼きそば、わたあめ、かき氷‥それから‥」



何故か拓真はそんな事を言い出した。



「ちょ‥どうしたの?」



「ん?綾乃見えないなら俺が言ってあげようと思って。で、何がいい?」



「えっと‥‥かき氷‥」



「りょーかい。ちょっとここで待ってて?」


そう言うと、人混みに消えて行く拓真。



私は近くの花壇の縁に軽く腰掛けた。