「珠月部屋に入んの遅すぎね?」 一緒に自分たちの家に入ったはずなのに 萩はもう私の部屋にいた。 「いつも言ってるけど、勝手に入らないでよね!!」 さっきも言ったけど、部屋もお隣同士なので 窓の鍵が空いてると勝手に入ってくる。 「こっちもいつも言ってるけど 窓の鍵はちゃんと閉めろよな...」 私はいつも窓の鍵を掛けていない。 いつでも萩から会いに来てくれるように仕向けている。 「心配なんだからさ...////」 心配症の萩は毎日私の部屋に来る。 手を少し切っただけでもすごく慌てる。