坂口美里とガルダスト

 私が自分の瞳が過去これほどないぐらい輝いたのが自分でも分かった。


 おそらく、私の好奇心メーターは今後の人生でこれ上がることはないだろう。


 もちろん、臨界点なんてとっくに突破している。


「ほ、本当ですか!?」


「ど、どうしたの、アナタ?・・・そんなに珍しいこと?こんなにお金とエネルギーを使うだけの、使い道ゼロの娯楽道具が?」


 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・へ?


「ご・・・娯楽?」


 娯楽:心を楽にして、楽しみやなぐさみを与えるもの。


 基本的に生活に対しての生産性はなく、楽しむためだけに作られた、人によってはまったく意味がないもの・・・。


 私は、心の中で起こった、人生最大のショックを隠せずにいた。


「そうよ。娯楽道具。それがどうかした?・・・って、どうしたの?突然。顔がいきなり落ち込みだしたけど!私、何か悪いこといった?」


 駄目押しの一撃。


 もしかしたら、もう立ち直れないかもしれない・・・。


 しかし、私は。


「え、えっと・・・すいません。あの、1つ聞きたいんですけど、この鉄人機・・・でしたっけ?この鉄人機は、いったい何のために作られたんですか?」


 確認せねば・・・。


 ガルダストがただの娯楽道具なんて、私は絶対信じない・・・。信じたくない!


「あ、アナタ大丈夫?一度、病院で見てもらった方がいいんじゃない?」


「え、あぁ、どうやら、先ほど頭を強く打ったみたいで、記憶が混乱しているんですよ。」


 ありえないウソも、この場では本当にもなる。


 確かに、今の私はショックで、記憶が混乱しそうだ。


「そ、そうなの・・・?」


 女性パイロットは、ものすごく顔をいぶかしめてから