坂口美里とガルダスト

「!!!!」


 思わず、上を見上げる。


 その瞬間、私の目に映ったものは。


「ガ・・・ガガガガガ・・・ガルダスト!!!」


 私は空を見上げて、大声を上げた。


 空に飛んでいたのは、間違いなく巨大人型ロボット、ガルダストだったのだ。


 いや、実際にデザインは大きく異なっている。


 白を基調としたガルダストに比べ、飛んでいた機体は赤を基調としていたし、顔も、どこか戦士のような、人の顔をしているガルダストに比べると、飛んでいた機体は目の部分がただの横線という、いささか機械的で、角なんてモノも生えていない。


 私の知っているガルダストに比べると、とってもシンプルなデザインをしたマシーンだ。


 見たところ、盾も銃も持っていない。


 でもでもでもでもでも・・・・アレは、間違いなく、ガルダスト!!


 巨大で、人型で、正義のために戦うヒーロー!!


 私は、自然とガルダストを追って、足を動かしていた。


 もちろん、歩きなんかじゃ追いつかないから、全力疾走だ。


 上を見ながらでは危ないので、時々下を見ながら、歩く人たちを起用に避けて、信号なんかも車が来ないと判断したら、赤でもわたって、それでも、徐々に離れていくガルダストを見逃さないように、必死に追いかける。