「どうしたんだい?」 そんな私の顔を見て松本おじさんは奇妙な声を上げる。 「う、ううん。何でもない。」 私は思いっきり首を横にふった。 そんなことはない。 カオリはカオリで、あの世界はあの世界なのだ。 「あのね、松本おじさん。お婆さんの葬式はもう終わったの?」 「あぁ、先週な・・・。もしかして、出たかったのか?」 そっか・・・それはすごく残念だ。 こんなにも素晴らしい発明をしてくれたおばあさんにお礼を言いたかったのに・・・。