坂口美里とガルダスト


「痛たたたた・・・。」


 私から、ハンドルを奪い返し、カオリはガルダストを立てながら口にする。


 腰をさすっているあたり、腰を強く打ったらしい。


「計算外だ。まさか、武装されているとは思ってなかったよ。」


 強打してしまった頭を抑えながら口にする。


 ここに来ていう言葉ではない。


「まったくね・・・。さらに言うなら、私の機体・・・もうエネルギー残量が少ないわ。」


「え!なんで?」


 カオリの言葉に、思わず声を張り上げた。


「出撃予定がなかったからよ。・・・このマシーンの中には、この前美里が持ってきてくれたガトトリノ分しか入ってないわ。」


 つまり・・・10リットル弱。


 ピンチだ!!


「困ったね。」


 思わず口にする


「まったくだわ。」


 さて・・・どうする。


「な、何なんだ。お前たち。俺の邪魔をするんじゃねぇ!!俺は、そこまで話は聞いていないぞ。」


 鉄人機、もう一度発砲。


 狙い方が、素人の私にも見て分かるぐらい、あまりにお粗末だったため、今度は、少し冷静になったカオリが難なく避ける。


 すごいカオリ!!