坂口美里とガルダスト


「もしかして?」


「行きましょう!」


 カオリのガルダストが6回目のジャンプをして、その光景はすぐに見えた。


 ガルダストが(ややこしいので、アルタスさんたちの機体は鉄人機と呼ぼう)その鉄人機が銀行を襲っていたのだ。


 赤を基調としたカオリのガルダストとは対照的に、緑色を基調とした鉄人機。


 普通、こういう場合、相手は何かしらのあくどいデザインをしているものだが、それはお互い、同じ会社の製品。


 残念ながら、カオリのガルダストと鉄人機のデザインは、基調としている色が赤と緑という違いを抜かせば、ほとんど一緒だった。


 それにしても銀行強盗か・・・。確かにセレブのやる犯罪ではないな・・・。


「カオリ!!」


 私がコックピットの中で叫ぶ。


「分かっているわ!!」


 それに対してのカオリの返事。


 すぐさま、ガルダストのスラスターを噴射させて、鉄人機の前で着地する。


 もちろん、気を使って、アスファルトの地面を選んで着地したのだが・・・。


「な?・・・誰だお前たちは?」


 男の声。


 銀行強盗を働いていた鉄人機からだと言うことは、考えなくても分かった。


「こんな状況で現れるって言ったら、正義の味方に決まってるでしょ!!」


「おとなしくしなさい!!」


 人差し指を立てて、鉄人機をさす。


 決まった・・・。私たちって・・・カッコイイ~。