まさか、夜月!? そんな淡い期待を抱いて、横を見ると。 「ごめんね、シュンくんじゃなくて。」 哭藤皇さんがいた。 「こ、哭藤さん!?」 夜月と一緒にいたんじゃなかったの!? 「なんでここにいるのかって聞きたそうだねぇ。いいよ、教えてあげる。」 哭藤さんはクスクスと笑った。 「私は……、貴女を消しにきたの。」 「え?」 そう言うと、哭藤さんはポケットから短剣を出して私の喉元に当てた。 「……っ!」 視界の端に鋭い光をとらえ、息を飲んだ。