『哭藤 皇』 そう綴られた。 …なんて読むんだ? こく、とう……こう? 「哭藤 皇(こくどう すめらぎ)です。 父の都合で海外から来ました。 よろしくお願いいたします。」 それが彼女の名前。 (こくどう、すめらぎ) …すごい名前だな。 まぁかっこいいけど。 「じゃあ、哭藤の席はこの列の一番後ろな。」 「はい。」 真ん中の列の一番後ろ。 つまりは夜月の隣だ。 …ちょっと、嫌な予感。