サボり魔の私と吸血鬼のキミ!?


「緊張する……!」
「テストではありませんので、力を抜いて気楽に踊って下さい。」
「はい……っ!」

ダンスホールの中央にいる私たちは短い会話をしてから音楽に合わせてステップを踏み始めた。


~♪~♪♪~♪


(いちにっさんいちにっさん。……ここでターン。)


今日までの練習を思い出して踊る。
まぁ、レンさんがリードしてくれるからそこまで大変な訳じゃないけど。


(もうすぐ終わり……!)


そうして、一回転して踊りきる。



「七海さん、素晴らしいダンスでした。とても素人とは思えないくらい。」
「ありがとうございます。じゃあ、私、風に当たってきますね。」


ダンスが終わってすぐ声をかけてくれたレンさんに私はお礼を言って外へ出る。