凛「ん...」


昨夜沖田と土方の話を聞きなかなか寝付けないまま朝を迎えた。


自分はどう頑張ってもこの時代では異質な存在。


歴史を変えるなど出来るのだろうか。


彼らを守れるのだろうか。


考えるもまずは信頼という壁に当たった。



土「起きたか。」


凛「おはようございます。」


机に向かったままの土方を見れば風に揺られて高く括られた色素の薄い髪が靡いていた。


土「お前には今日の夜から沖田と一緒に巡察に行ってもらう。しかし、その格好...目立つから昼間のうちに揃えて来い。刀もついでにな。」


振り返りざまに布団に投げられた袋を慌てて掴む。


凛「これは?」


土「隊の給金だ。町には沖田か斎藤を連れていけ。済んだら巡察まで休んで構わない。」


凛「はい。ありがとうございます。」


無表情の土方に苦笑いをして受け取ると一礼して部屋を出て行った。