誠につもる白雪かな

2人は裏庭にきていた。



凛「何ですか?今から総司の隊と巡察なんですよ。待たせてるので手短にお願いします。」


苦笑いをしながら木に寄りかかる凛。



斎「お前、体は大丈夫なのか」



凛「っ...何の事ですか?」


笑ってはいるが目が揺れたのを斎藤は見逃さなかった。


斎「労咳が再発したんだろう。」


凛「やだなぁー!斎藤さんてば!夢でも見たんですか?ただの風邪ですから!」


斎「俺の目は誤魔化せない。」


そう言って去ろうとする斎藤に声を荒げた。



凛「だったら!だったら何だっていうんですか...斎藤さんが代わってくれるんですか⁉私は死ぬ訳にはいかないし寝込んでるわけにもいかないんですよ‼もう良いからほっといてください‼失礼します...」



踵を返した凛を今度は斎藤が引き止めるように抱きしめた。



凛「離して‼」


斎「一人で抱える事はないと言っている...無理をするな...俺でも山南さんでもいい。少しは頼れ。」



凛「っ....」



斎藤を振り切ると凛は門へと駆け出した。