--- その日の放課後。
朝の明奈とのやり取りを思い出しながら、俺は部室棟に向かって歩いていた。
ちょっと弄り過ぎたかな…
謝った方がいいか?
いつ、どうやって、だよ?
アレコレ考えながら歩いていたら、反対方向から顧問の長谷川先生が歩いて来るのが見えた。
先生は俺を見付けると、
『おぉ!佐々木。調度良かった。』
と声をかけてきて話を続けた。
「部室棟に行く所悪い。頼みたい事があるんだが…」
「はい。いいっスよ。」
「女バスの藤原明奈なんだが、反省文を早く提出しろって伝えてくれないか?」
「藤原さんですか?反省文なんて、どうしたんスか?」
「んー。何だか良く分からんが、俺の授業中に居眠りして…ったく、いい度胸だ。」
「居眠り…。」
「じゃあ、佐々木。悪いが頼んだぞ?」
「了解しました。」
…明奈が居眠り?
何でかは気になるが…
これは謝るチャンスだろ?!
長谷川先生ナイスタイミング!
俺は、明奈に会いに行く口実が出来て浮かれていたんだ…
この後、衝撃的な話を聞く事になるとも知らずに…

