明奈に話しかけそこなった俺は、それこそ
”…ヒュー…ドロドロドロー…”と効果音が聞こえてきそうな勢いで、項垂れながら廊下を歩いていた。
自分の教室の前まで来ると、男バス2年の先輩がいる事に気付いた。
先輩は俺を見つけると、片手を上げながら俺に近付いて来たんだ。
「佐々木!今日の部活なんだけどよー。耐震工事で体育館使えないのって、知ってるよな?」
「あー…はい。」
「男バスは、キャプテンが『室外メニュー』出したから、グラウンドに集合な?」
「はい。…分かりました。」
俺が覇気のない返事をしたからなのか、先輩は
『んなシケた面して部活に来んじゃねーぞ?』
と言いながら、俺の背中を力任せに叩いて帰って行った…。

