---- 年を越して1月。
明奈は部活中にも、よく笑うようになっていた。
この頃になって、今まで散々俺が明奈に近付くのを引き止めていたムラムラが、手のひらを返す様に…
『明奈にいい加減接触しろよ!あたしが佐々木を推してる意味ないじゃん!』
と言い出した。
だらだらと想いばかりを募らせていた俺が、急に
『ハイ、そうですか』
と行動に移せるわけもなくて…
話しかけなければ何も始まらないのに、明奈を見ているだけだったんだ。
『あ。山口がくれたイチゴに喜んでる』
『また、自問自答しながら百面相してる』
『考え事してるからコケるんだよ』
『てか…。またダンゴムシと戯れてるし…』
…て。
俺、ヤバくね?
良くてガキレベルの色ボケ、
悪くてストーカーじゃねぇ?
とか、頭を悩ませながら
『チキンじゃあるまいし、いい加減行動に移すか』
と、呟いた。

