ルーズリーフの半分が文章で埋まる頃、一通りの感想やアドバイスを書き終えた。
そこで、俺は思ったんだ…。
このまま想い続けるだけでいいのか?
「………。」
俺は、衝動的に続けて自分の気持ちを綴った。
もっと、ダイレクトに明奈へ気持ちが響くような、そんな文章を書けばいいのにと思いながらも…
「これが、俺の正直な気持ちだから…」
と、書き直す事はせずに明奈に渡したんだ。
---
-
明奈にルーズリーフを一人で見るように言ったら、明奈はそれを両手に握りしめて教室を出て行った。
俺は、あれを明奈が読んだらどう思うだろうかと、明奈が教室に戻るまで気が気じゃなかったんだ。
明奈は昼休みが終わるギリギリの時間に教室に戻って来た。
顔を赤く染めながら…。
俺はその時、俺の気持ちが伝わっただけでも嬉しいと思ったんだ…。

