「まーひーろー」


間延びした声がしたと思ったら
頭に感じる重さ……


「ちひろー?なにしてんの?クラス違うのに、」

あたしの双子の兄の千尋。
生まれたときからいっつも一緒で、
いっつもあたしを助けてくれる優しい兄です。

「桐さん達来んのきいたろ? 」

「まぁ……それが?」

「なにが、って………帰ろうぜっ!」

「やだ」