最愛~あなただけが~

「おぅ。お帰り。」

 アパートに帰ると、佳が部屋で待っていた。

「佳・・・。来てたんだ。
 電話してくれれば良かったのに。」

 なんて。
 嘘つきな私。

 そんなこと、思ってないくせに。


 佳から電話がかかってきたりしていたら、鷹野さんと食事に行けなかったもの。

「あー・・・ごめんね。
 佳が来てると思わなかったから、残業だったし会社のひとと食べてきちゃった。
 佳、ごはんは?」

 ただの食事だったとは言え、今まで鷹野さんと会っていた後ろめたさがあって佳の顔を正視できない。

 「オレも職場で弁当食ってから来たから大丈夫だよ。」

 コートを脱ぎながら、そう。と、佳に返す。