最愛~あなただけが~

「そんな緊張しなくても大丈夫だよ。」

 3階にある事務所へ続く階段で、少し先を歩いていた鷹野さんは、振り返って笑った。

「そう言っていただいても、やっぱり緊張します・・・」

「大丈夫だって!
 すぐ慣れるように、都築さんの不安はオレが払拭するから。」

 だから。と、鷹野さんは続ける。


「出来るだけ、長くいてね。」


(・・・また、そんなふうに笑う。)


 鷹野さんの笑顔に、高鳴る胸の鼓動。


「ようこそ。薬志堂へ。」

 鷹野さんは、事務所のドアを開けて私を中へ誘(いざな)った。