最愛~あなただけが~

(・・・うるさい。心臓。)


 鷹野さんに聞こえちゃうよ。
 何か話さなくちゃ。


「えっと・・・あの。
 鷹野さんは、おいくつなんですか?」

 あぁ。なんてベターな質問。


「オレ?いくつに見える?」

「んー・・・30くらいですか?」

「ハズレ。37。
 そんなに若く見えた?」

「はい。アラフォーに片足突っ込んでるようには・・・あっ。スミマセン」

「いーよ。四捨五入したら40だもんな。」

 そう言って鷹野さんは笑う。

 笑った時、頬骨のあたりにスジのようなえくぼができた。
 切れ長の瞳が嘘みたいに垂れるその笑顔は、私の胸をきゅんきゅんさせる。


(鷹野さん、37なんだ。)

 佳とあまり変わらないのかと思ったわ。