最愛~あなただけが~

「・・・これ、返しておくよ。」

 ベッドに横になった私に、鷹野さんは鍵を差し出した。

 私の部屋の鍵だ。


「昨夜は・・・都築さん独り残して黙って帰って、悪かった。ごめん。」

 私は、目を伏せて首を振る。

「だって、鷹野さんには帰る家があるんだから、
 帰って当たり前じゃないですか。」

 なんて。
 物分かりのいい女みたいに言ったけど本当は、朝目覚めた時、寂しくて切なかった・・・


「素直じゃないな。」

 ふ。と、鷹野さんは笑う。


「・・・素直になんかなったら大変です。
 私、絶対に面倒なワガママ女ですから。」

 私は、布団を被って鷹野さんに背を向けた。