最愛~あなただけが~

「・・・聞いてもいいですか?」

 私は、ソファーに腰掛けてお弁当を食べている鷹野さんに声をかけた。

「うん?」

 鷹野さんが、箸を止めて私を見る。

「・・・鷹野さんは、どうして私に好きだなんて言ったんですか?」

「好きだから。それだけじゃ、ダメ?」

 そんなふうに迷いもなく即答されて、真っ直ぐに見つめられると、
 そう言われて嬉しいのと、
 鷹野さんが既婚者だから素直に喜べないのとで、
 どうしたらいいのかわからなくなる。


「な・・・んでそんなふうに言えるんですか?
 鷹野さんには奥さんもお子さんもいるのに。
 私とキスして、エッチ寸前のことまでして、完全に浮気じゃないですか。」



 “ここにいて”と頼んだのは自分のくせに。
 鷹野さんのキスに、指先に感じたくせに。


 そうやって縋って求めて感じておきながら、私は今、鷹野さんを責めている。
 それは、自制のための、線。