最愛~あなただけが~

 頭の中で、2回音がした。


 思考回路のヒューズが吹き飛んだ音と、
 私の“女”のスイッチが入る音。


「都築さん・・・」

 鷹野さんは、私の身体を自分の方に向かせて、その厚い胸に再び私を抱きしめた。

 鷹野さんの速い胸の鼓動を頬に感じる。


 今、もしも誰かがミーティングルームに入って来たりしたら、言い逃れる術のないこの状況。
 頭では、今すぐ鷹野さんの腕を振り払わなきゃと思っているのに、鷹野さんの腕の中は温かくて・・・キモチイイ。



 こんな心地いい穏やかな温もりは反則だ。
 いい子じゃいられなくなる。


「・・・・・」


 鷹野さんが、腕を緩めて私を見つめた。
 私は、鷹野さんを見上げて目を閉じる。


 そして、そっと重ねられた鷹野さんのくちびるを、拒まなかった。