最愛~あなただけが~

 ゴォーーーーーン・・・
 ゴォーーーーーン・・・


 近くのお寺で、除夜の鐘が鳴り響いている。
 年明けだ。


 毎年、絵馬には同じことを書いてきた。

『佳と、ずっと一緒にいられますように』

 そうね。その願いは叶ってる。
 でも、今年はなんて書けばいいの?


 鷹野さんと・・・なんて書けない。
 そんなこと、願っちゃいけない。

 神様にお願いすることじゃない。
 許されない、片想いの成就祈願。



 私は、迷いながらペンを執った。


『一番好きなひとと、幸せになりたい。』


 佳が見ても、両親が見ても、颯真が見ても、私が佳との結婚を望んで遠回しにそう書いたとしか思わないだろう。


 本当は、この願いは背徳。

 神様だけが知っている、この願いの真意―――・・・