最愛~あなただけが~

「母さん。
 オレ、そろそろ迎えに行ってくるわ。」

 モコモコのダウンジャケットに、首にはマフラーをしっかり巻いてニット帽をかぶった寒がり男の颯真が、鍵をジャラつかせてキッチンに顔を覗かせた。


「あ!そうだったわね。行ってらっしゃい。」

 行ってきます。と、出かける颯真。

 
 迎えに・・・って、誰を???


「ふふふ~。
 颯真の彼女も今年から仲間入りなのよ♪」

 ?顔の私に、お母さんは含み笑いたっぷりで教えてくれた。

「彼女ー!?何。颯真、彼女いたの!?」

「春からお付き合いしてるんだって。
 璃子、あんたの方がお姉ちゃんなんだから、先に花嫁姿見せなさいよね。」

「だーかーらー。それは佳に言ってよ!」


 私とお母さんがこんなやりとりしているとも知らずに、奥の部屋でお父さんと何やら大笑いしている佳。


 もォ。やだ・・・