最愛~あなただけが~

「実はお母さんもね、お父さんと出会う前に長くお付き合いしてたひとがいるのよ。」


「えぇ!?初耳なんだけど!」

 お母さんの突然の告白に驚いて、ホイップクリームを思いっきり大量に搾り出してしまった。


「璃子には初めて話すもの。」

 固まっている私を尻目に、お母さんは続ける。


「結婚もせずに長く付き合ってるうちに、相手の気持ちが見えなくなってきてフッちゃった。
 俳優みたいにカッコイイひとだったけど、お父さんはもっといい男だったんだもの~♪」

 ムフ。と、笑うお母さん。


「結婚するだろうと思ってた相手が運命の相手とは限らないものなのよ。
 お母さんの場合は、運命の赤い糸はお父さんと繋がってたってこと。」