私は、今教卓の前にいた。 「はい、とゆーわけで 編入生の天城ナオさんだ! 皆仲良くしてやれよー」 天城ナオ。菜恋という名前はどう考えても女の子の名前だと怪しまれそうだと お爺ちゃんに言われ “こ”から“お”になったのだ。 私はクラスを見渡す。 どこを見ても男子。 当たり前か…… 先生に指示された席につく。 隣を見れば今一番見たくない顔。 「偶然だな」 ニコッと微笑む野郎。