「王様、連れてまいりました。」

ドサ、と荒々しくも丁寧に私を床へ下ろし、兵の2人は1歩後ろへと下がる。

「…下がれ」

「はっ。」

王様の一言で更に3歩後ろへと下がった2人の兵は、そのまま豪華な扉から出て行ってしまった。

ここはお城。お城の中では嫌でも立場がしたな私はその場に正座をし、頭を床につける。

「王様、今回はどのようなご用件で──…」

「頭を上げろ」

私が言いおらないうちに横暴に冷徹に言葉をかけた王様を見上げる。

青色の瞳に金の髪、黒いマントを翻し玉座に君臨するその姿はまるで


"龍"