「わぁぁあ!」
「いやーーっ!すっごーーーい!」

「「……」」

「わんだふるー!」


レシルとアーチェが黙る中、3人は嬉しそうに声を出す。

やはり高級客船だけあって、中は煌びやかな装飾の施された鮮やかな世界だった。

騒めく人々も一目見て貴族や富豪だと言う事がわかる。


オリハルは静かな2人に言った。



「2人は楽しくないの?」


レシルはそんな問いに首を振った。



「だから…俺は船がダメなんだ…」
「ごめんなさい、私は乗り飽きてますの」





アーチェのお金持ち発言は、沈黙の種になった。



「あー…本題に移りますか…」
「そっ…そうね…」



オリハルは話題を変えた。