そして…
あのカフェでの出来事…。
後ろに理夜がいるのにも気付かず…
理夜に決して知られてはいけない指輪の話をカンナとしていた。
しかも、カンナと体の関係をほのめかすことまで…聞かれていた。
涙を流しながら指輪をはずし…カンナに渡した理夜に…
俺は何も言い訳なんて思いつかなかった。
理夜を追いかけることさえ…できなかった。
理夜が…
俺から離れていく…。
初めて…俺は俺のしてきた罪の重さに気付いた…。
一番大切だったのに…
俺は…なんてことを…。
理夜は絶対俺から離れていかない…
そう高をくくってた…。
七年…という月日が…
俺をうぬぼれさせていた…。
理夜…お前を一番愛しているのに…
傷つけてしまった…。


