『…好きなんだよ…理夜のこと…』

亮太は今度は搾り出すように…

弱々しく呟いた…。



…嘘…?

私は信じられなかった…。


『だって…私たち…一度しか会ったことないし…TELだけだよ…』


『それだけじゃ…好きになっちゃダメなのか?』


『亮太…』


『初めて話した時から…理夜が気になって…会ったら余計に気になって…好きになってた。好きだから…理夜の力になりたくて…ただ偽善ぶって相談に乗ってただけだ…。翼さんと…別れてくれたら…なんて考えながらな…。』


『そんな…亮太…』


『もういいんだ…。悪い…。こんなこと言うつもりなかったのに…。翼さんと仲良くな…。』


そう言った亮太は…TELを切った…。



もう亮太の声は聞こえない…



私の耳には“ツーッ…ツーッ”という機械的な音だけ…



それがすごく耳について…



悲しかった…。