『もしもし?』


『おっ!今日は豪くご機嫌じゃん!!』


さすがは亮太…


私の声だけですぐに分かっちゃう…



『そう?さすが亮太だね…。ちょっと良いことあったんだ…。』



『何?』


『私…やっぱり情じゃなかったよ…。翼とのこと…マリッジブルーだったみたい。』


『…急に…何で?』



さっきまで明るかった亮太の声のトーンが急に下がった。


私はそんな亮太の変化に少し戸惑いながら、


『…さっき、翼に会ったの…。ちゃんと謝ってくれてね…』


『ふーん…。で、結婚話は進んだってわけ?』


なんだか…明らかにいつもと違う亮太…


『…式場は決まりそう…』


『ふーん…。』



亮太は、あまり関心なさそうに…


相槌しか打たなくなった…。



…なんか…やだ…。


怖い…



『亮太?…ごめん…。』


私は、いつもと違う亮太に…怖くなって…


亮太が離れて行くようで…離れて行ってほしくなくて…


謝ってしまっていた…。