「ちょっとー、なんか良いコトでもあった?」

えっ…?

昼休み学食で定食を食べている私の顔を覗き込んで、ユミが言った。

「わかる?」

「わかるよ〜。やたらケータイ気にしてるし…」
「実はさ…」

「うそーッ!?いいなぁ…
あっ、そうそう昨日も私、バイト入ってたんだけどさっ、来たよ〜。一昨日の。」

へぇ〜え

「あぁ…あの変な人?」

「変でもなかったよ。みずほに謝っててくれって。紳士的な感じだったよ!」

えっ…

別に謝られる様なことされてないし…
悪いのは私だし…

「ふ〜ん」

「ふ〜んって、興味なさそうだね?でも聞いて♪その人の友達?スーゴいカッコイいの!ちょっと小○旬似でさぁ〜。笑顔が、もぅ悩殺だよ〜。フラッときた。」

「…んっ?何、貧血?」

「…」

「ゴメン、聞いてなかった…」

「ひっどーい!!(笑)何、なんだって?」

今届いたメールに釘付けになっていたら、ユミが私の手からケータイを奪った。


『明日、空いてる?ヒマだったらアソボ!!』


「デートのお誘いメール?明日、みずほシフト入ってなかったよね?行ってきたら〜?」

ムリっ!!

「ムリ、ムリ。絶対ムリーっ!!だって、会ったばかりの人だよ。2人っきりでなんて…。」


「ぷっ(笑)。意外にそうゆうトコ固いよね、みずほって!私なら、行くけど。」


そこが田舎者って言いたいんでしょう?

どうせ私は、ユミと違って美人じゃないしさ

生まれてこの方、彼氏なんていたこと無いしさっ…


「あっ今、どうせ〜とか思ったでしょう?」


「えっ、何でわかる?」

「分かるよ何でも!」
(みずほ分かり易いからっ)

「んっ?なに?」

「んっ(笑)?何でも。」