「まあ、飯田や園田が止めるだろうししるふも止まるはずだから何も言わなかったけど、心配なら後で釘差しとくよ」

迷惑かけたな

そういう海斗の声音は優しい

「わかってるなら報告位くれます?そしたら心の準備ができてもっと落ち着いて対処できるんですけどー」

「わかった。次からそうするよ」

けらけらと笑う海斗

「そうしてください。ついでにしるふにぶすぶす釘差しといてくださいねー」

じゃ、お忙しいところ折り返しの電話ありがとうございましたー

そう言って莉彩はあっさりと電話を切る

切れた電話を見つめながら海斗はふっと息をつく

「合コン、ね」

寂しいのだろうか

だからそんな不釣り合いな場に行くなどという発想に至ったのだろうか

「まだ5月なんだがな」

さてどうしたものか

本気で思案し始めた海斗は、けれど名を呼ばれて思考を中断せざるを得なかった