「それでも心折れずに連絡し続けて黒崎先生が立花先生を忘れることのないようにしてください!(てかあの黒崎先生が立花先生を忘れるとかあり得ないことだけど!!)グチならいつでも聞きますから!!」

「ありがとう」

苦笑交じりにつぶやいたしるふは、周りから大事にされてるなーと改めて思った

しるふに近づいてくる患者がいたら気が付いた看護師たちが海斗に知らせているようだし

看護師たちも目を光らせてしるふが一対一でその患者と向き合うことがないようにしている

そこまでしなくても、としるふは思うのだけれど、そういうたびに海斗に「そういうところが警戒心がないっていうんだよ」と言われ続けているので最近では諦めた

しかも海斗がいなくなってからその動きは加速したような気がする

海斗も園田達がしるふを守るために動いていることを知っていたし、その動きを頼りにしている風なところもあったからもしかしたら海斗が園田辺りにしるふのことを頼んでいったのかもしれない

いつもは淡泊なくせにしるふに下心丸出しの男どもが近寄ることを大層嫌う海斗ならやりかねない

そして園田たちも快く引き受けることだろう

そういうところは過保護な彼氏だからなー海斗は、と隣を歩く園田に視線をやりつつしるふは思った