「園田から連絡があった。大学のゼミの先輩だか知らんが、そろそろ成長しろよ」

あ、あれは引っかかったというのでしょうか…

「海斗、園ちゃんと仲いいよねー、疑うよ?」

「話をごまかすな。いい年こいてひっかけてくる男の見分けもつかないくせに」

「な!!年の話はタブーなの!!それに、海斗だって患者さんとか患者さんとかの乙女な目に気が付かないじゃない!!」

この、鈍感!!

「少しくらい相手を疑えよ。首輪つけるぞ」

「そんなに疑ってたら息詰まるもん。それに、ちゃんと海斗が守ってくれるもん、だから大丈夫だもん」

「……お前な…」

ちょっとは困ったかな?

海斗の声が途切れたことに、しるふは心の中でほくそ笑む

いつもいつもからかわれているからたまにはからかい返してやらなくちゃ

困られてやらないとね

「だって、そうでしょう?海斗がちゃーんと守ってくれるでしょ?だから、大丈夫」

ね?

はあ、と海斗のため息が電話口から聞こえた

お前はそういう女だよ、という嘆きとともに