「…ええ!?」

沈黙ののち、意味を理解したしるふが悲鳴を上げ、はっと周りを見回す

「どうしてそれを?黒崎先生から連絡でもありました?」

園田が他の看護師たちと楽しげに話しているのを確認したのち、

しるふが小さい声で神宮寺に聞く

「いいえ?でもわかるわよ、あなたを見てれば」

私の目は節穴じゃないわー

「……さすがですね」

「まあ、ね。ずっと立花先生と黒崎先生を見てたもの、小さな変化だって見逃さないわよ」

ふふふ、と微笑む神宮寺は嬉しそうだ

つられてしるふも、ははは、と苦笑する

「でも、ちょっと寂しいわね」

「医局長?」

「いつかはこうなるってわかっていたし、二人にはいつまでも一緒にいてほしいって思ってたけど、でも、立花先生がいなくなるのは寂しい」

「やめませんよ、医者」

断固たる口調で告げたしるふに、神宮寺が分かってる、という風にほほ笑みかける

「でも、子供ができたらわからないでしょう?」