「条件はなんですか?」



私は伊波先生を

少し真剣なまなざしで

見ながら言った。


伊波先生は

微笑んだまま

話しを続けた。


「3つあります。
 まずは1つ目の条件。
 真柴さんと一緒に
 調べること。」



「はい。」



大丈夫。

栞なら協力してくれる。


「2つ目。
 夏休み中の久遠先生の
 予定を5日間おさえて
 久遠先生も
 同行させること。」



「え?」



「あ、もちろん交渉は
 美倉さんがして下さいね。」

 

「・・・・。」




「そして3つ目。
 美倉さんと真柴さんで
 1人5万の計10万円
 用意して僕に
 支払って下さい。
 その3つで
 カギを渡しましょう。
 もちろん、正当なお金で
 お願いしますね。」




10万円・・・。



伊波先生の微笑みが

もう悪魔のような微笑に

しか見えないよ・・・。