「寒くないですか?
 もう少しだけ
 我慢して下さいね。」
 

そう優しく言ってくれる

伊波先生。


「すいません・・・。」



「いえいえ。
 それなりのことを
 室崎先生は言いましたから
 ただ、飛び込んだのには
 少し驚きましたけど。」



伊波先生は

少し笑っていた。


この先生も

少し変わってる・・・。




普通なら怒るとこじゃ

ないのかな・・・。


保健の先生って

そんなものなのかな・・・。



少しして

ものすごい勢いの

足音が遠くから

響いてきた。



「あ。
 来たようですね。
 もう少し静かに
 走って欲しいですけどね。」




そう言って

ドアのあたりに

伊波先生は

歩いていった。