そしてついた場所は

保健室だった。


「思い切ったこと
 しましたね。」


そう少し笑いながら

話すのは保健の

伊波先生だった。



「とりあえず
 このバスタオルを
 使って下さい。
 それにしても
 困りましたね。
 着替えが・・・。」



「教室にジャージが
 あるので・・・。」



「そうですか。
 それじゃあそれを
 取りにいくとして・・・
 下着は生理用の
 予備があるので
 出しますね。」



テキパキと

保健室の備品ロッカーを

あけて平然と下着を

出してくる伊波先生。



さすが保健の先生と

いう感じがした。



そして私に下着を

渡すと電話をかけはじめた。



「伊波です。
 少しお願いしたい
 ことがあるのですが・・
 今は逢坂先生しか
 いないんですか?
 ええ。じゃあ
 今から言うことを
 急ぎでお願いしたいんです。
 
 あ、ちょっと待って下さい。

 美倉さん、ジャージは
 どこにありますか?」




「え?!
 えーと、教室の後ろの
 個人のロッカーの中です。」




「わかりました。

 もしもし?
 美倉さんのクラス
 ご存知ですよね?

 ・・・逢坂先生、落ち着きなさい。

 いいですか?
 美倉さんのクラスに
 行って教室の後ろの
 ロッカーから美倉さんの
 ジャージを取ってきて下さい。
 急ぎでお願いしますね。」



そう言って伊波先生は

電話を切った。