まわりから

叫び声が聞こえる。


私は服の重さも

たいして気に

なることはなく

50mを軽く

泳ぎきってみせた。


そしてプールサイドに

あがった。




室崎先生は

唖然としている。




私は何も言わずに

室崎先生を見つめた。




すると後ろから

布で覆われ

抱きしめられた。



またまわりから

悲鳴のような

叫び声がする。



そして私の頭の上で

少し低い声が話した。



「この生徒は
 お預かりします。
 ・・・・室崎先生。
 次はありません。」



少し脅すように

言ったその声の主は

私を抱きしめたまま

ゆっくり歩きだす。




私も抵抗することもなく

そのままその場を

後にした。