「で、昨日の話しの
 詳細をお願いできますか。」


昨日とは打って変わって

いつもの冷静さを

取り戻している久遠先生。

けど、いつもの

優しい微笑みは

変わらなかった。

私は視線を机に置いたまま

話し始めた。



「あの・・・
 正直に話します。
 私は逢坂先生の
 過去を調べたいんです。
 そして伊波先生が
 そのヒントをくれることを
 約束してくれました。
 ただ、条件があって
 その条件の中に
 久遠先生の同行が
 あるんです・・・。」



3人の間に

沈黙が流れる。


なんだか

怖くて久遠先生の

顔が見れない・・・。


久遠先生は

今の逢坂先生を

信じている人だから・・・。


今になって過去を

知ることに意味を

持てないと

思っているだろうから・・・。