ほんまにアホや。

出会い系にどっぷりつかっとる。

きっと同じようなメール送っとるんやろうな。



【ありえん…。でもこんなことしてどうするん??】


このメールの返事はなかった。


翔太とまた拓也の笑い話だった。

ほんまあいつバカやろ。って。



翌日、また千尋ちゃんに呼び出された。

仕事が6時半に終わるからそれから近くのファーストフード店に千尋ちゃんが来てくれとった。


「里美、ほんまおもろいことせーへん??」


ニヤニヤしとる千尋ちゃん。


「おもろいこと?ええけど何?」


だいたい話は分かってた。

拓也のあのメールをしろって言うんやろう。

わたしは無理や。

アドレス、知られとる。



「このケータイで拓也とメールしとって。」


それはウィル○ムの携帯だった。


「はぁ?わたしが?つーかこの携帯誰の?」


「わたしの。どうせ買うつもりやったから買ってきたんよ。」


…わざわざ手の込んだことを…。


「でも何でわたしが…、千尋ちゃんすればええやん!!」


「いやや!!あいつとメールするって想像するだけで鳥肌もんやから。」


そんなんわたしもやって…。

でも長い付き合い。

千尋ちゃんが折れるとは思えない。

かといって断ることも絶対できひんやろう。


「…ちょっと面白そうやな。」


それに興味もあった。

わたしらは拓也とメールをすることに決めた。